十薬の花

十薬(じゅうやく)とは、ドクダミの別名。

昔からさまざまな効能があると言われ、民間療法で使われてきた野草だ。

けっこう民家の日陰など身近なところに、ひっそりと、しかし、独特の匂いを漂わせて存在を主張しながら、生えている。

匂いの元は〝デカノイルアセトアルデヒド〟という成分で、とにかく臭い。

しかし、この〝デカノイルアセトアルデヒド〟に、強い殺菌作用があり、皮膚病や水虫、傷口の止血、便秘など、さまざまな傷病に効くというのだ。

ボクは、幼少期から体が弱く、風邪もよくひいていて、年中鼻が詰まっているような子だった。

やがて、小学校高学年の時に、扁桃腺炎の治療のため通っていた耳鼻咽喉科で、〝慢性副鼻腔炎〟の診断を受けたのだが、当時は完治するには手術しかないと言われ、対症療法的に飲み薬だけで、鼻詰まりのツラさをしのいでいた。

いや、実際には、眉間や眼の下などにある副鼻腔の炎症によって、常に不快な頭痛や、吐き気などに苛まれる毎日で、未成熟な小学生のカラダには、これらの諸症状は、かなりキツかったのだ。

そこで、母が何処かから聞きつけてきたのが、十薬の生葉を揉んで、汁が出たら葉っぱごと丸めて鼻に突っ込む、という、過激な民間療法だった。


いや、これもまた、キツかった。

何せ、小学生くらいの頃は、まだまだ五感が鋭敏で、臭い匂いや苦い味などに過剰な拒絶反応をしてしまう。

十薬=ドクダミの生のエキスの悪臭を、よりによって鼻に突っ込むなんて、何かのお仕置きにしか思えない。


そんな感じだから、効能については、さっぱりわからない。

ところが、近頃オトナの方のレポを見ると、1回当たり10分ほど我慢すれば、2〜3日は効果があるという。

オッサンになって、けっこう五感がくたびれてきたので、試す価値があるかも、なんて考えた。

でも、そこらに生えてるヤツは、衛生的に大丈夫かな?なんて言い訳考えたりして、ちょっと及び腰になってもいるのだ。


ま、いつか、試してみるかな。



お口直しに、昼ごはんの、野菜カレーをどうぞ。
カレーの具は、オクラ、ジャガイモ、タマネギ、ソーセージ。ライスは、タマゴとツナ缶の味無しチャーハン。

割と、ライトで美味しかった。


今日は、佐藤錦が手に入った。

やっぱり、果肉が柔らかく、甘味が強めで、美味しい。
今日も、ささやかに、シアワセを感じた1日だったな。

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